パイロット知識

旋回半径の求め方

最初の投稿として、今回はパイロットが準備の段階、また上空で使用する計算知識の一部を紹介します。

①旋回半径の計算方法

飛行機の旋回半径の公式は 
\( \displaystyle\ R=\frac{V^2}{g\times\tan\theta} \)で表されます。
\( R \)半径(m)、\( V \)速度(m/s)、\( g \)重力加速度(m/s2)、\( θ \)バンク角です。
パイロットが普段使用する単位は、nm(海里)、kt(ノット)ですので、それぞれ単位を変換してまとめると、以下のようになります。

\( \displaystyle\ R=\frac{V^2\times1852}{g\times\tan\theta\times3600\times3600} \)
\( \displaystyle\ ≒ \frac{V^2}{g\times\tan\theta \times68579} \)

例として、160ktでBank角25°とすると、旋回半径は以下のようになります。

  \( \displaystyle\ R=\frac{160^2}{9.8\times\tan25°\times68579} = 0.82(nm) \)

②勾配計算( % ↔ ° )

滑走路などの勾配は%で示されていることが多いですが、これを度数(°)に変換するには以下の式で求めることができます。勾配を\( x\)、度数を\( \theta\)とします。

  \( \displaystyle\ \tan\theta=\frac{x}{100} \)

  \( \displaystyle\ →\theta=\tan^{-1}(\frac{x}{100}) \)

こちらも例として、0.5%の勾配を度数に変換すると以下のようになります。

  \( \displaystyle\ \tan^{-1}(\frac{0.5}{100})= 0.28° \)

以上です。

今回は、旋回半径の求め方と勾配の変換方法について記載しました。
このように、必要な知識をちょくちょく書いていこうと思いますので引き続きご覧いただけたら幸いです。